捨てられないアレら

ミームは残しておくよ

空飛ぶドローンは首相官邸に着陸した

マルチコプターで空撮を趣味で楽しむ立場として、とても悲しい事件が起きました。首相官邸屋上に、黒いマルチコプターが落ちてる(着陸した?)のを発見されたというニュースで、昼のニュースくらいから報道されてます。

報道の方向性としては、「野放しになっているマルチコプターの運用を一定の制限する方向で法整備」ということのようです。

もう、仕事中からず~っと、このことが気になってしまいましたね・・・。

 

墜落した機体について

現時点でテレビ報道で写っている画像を見ましたが、全身真っ黒の機体でペラガードがついていました。闇夜に紛れて進入する気満々の機体に見えます。

解像度が低いために機体の特定はできませんが、シルエットからはPhantomタイプのようにも見えます。正直な所、いまは分かりません。
50cm程度のサイズという報道があったので、ペラガード含めてPhantomクラスに近い機体だと推測されます。

液体の入った樹脂製容器と、発煙筒を抱えて飛んでいたとのこと。
どれだけの重量か分かりませんが、Phantomタイプとすると300g程度のものは取り付けて飛行できるはずです。

どうやって首相官邸の屋上にたどり着いたのか

闇夜に紛れて飛行して、首相官邸の屋上に着陸した・・・と仮定。

方法は2つ考えられます。

  • リモートコントロール(手動で操縦)
  • 自動操縦(経路設定どおりに飛行)

リモートコントロール

まずはリモートコントロールのパターン。

仮にPhantom2を黒く塗ってLEDを消したモデルを作成したとして、カメラを搭載してFPV仕様になっていたなら、カメラの映像だけを頼りに首相官邸の屋上まで到達することは可能でしょう。ただ、カメラの映像だけを頼りにするから、上空から見て首相官邸って判別できることがキーなんだけど・・・まぁ、可能かも。

自動操縦?

もう一つの可能性である自動操縦。
個人的にはこっちじゃないかって思ってます。

例えばPhantom2 Vision+の場合は、「オートパイロット」という機能が標準搭載されています。

Phantom2 Vison+の場合は、GPSを搭載しているので、その情報を利用し、目標になる座標と高度を順番に指定・登録しておくことで、決まった経路で飛行して帰還させるということが可能になっています。(プログラミングなどは不要です。)

似たような機能を実現するものは色々と存在しますので、この機能を使って、目的地点を首相官邸の座標としたのかもしれません。

自動操縦で飛ばして、あとは本人は撤収してしまえば、逃走も簡単だ。

ただ・・・たぶんだけど、今回のケースは搭載物を投下するためのギミックも付いてたんじゃないかと思ってます。機体ごと現場に残すのは、色々と証拠になるから、普通は搭載物を落として機体は戻したかったんじゃないかなぁと思うのだが。
まぁ、ここは話題性的に機体を残したかったという可能性も考えられるだけに、分からんですね。。。

対策は?

今回の問題。「なんらかの規制や制限がを含む対策を」と皆が考えるわけですが、そこは2つの観点で切り分けて考える必要があります。

  • 「UAVの所持・使用に対する制限」
  • 「政府施設への安全保障上の対応」

UAVの所持・使用に対する制限

まずは「UAVの所持・使用に対する制限」。いきなりUAVという言葉を使いますが、空飛ぶドローンはUAVと呼称するほうが相応しく、今回はマルチコプターですが、空飛ぶ者を総称してUAVと表現します。
これは、免許制の採用と、所持機体の登録制を運用するのが良いと考えます。

自動車を利用するには運転免許を取得し、所持の為には運輸局なんかに登録してますよね。そのまんまです。

個人的には登録制には賛成なんですが、自作機が現状では大半を占め、部品の交換もしょっちゅうあるのがマルチコプター運用の実態であり、何をコアにして登録するのか?という課題はあります。

免許制もなんらかの仕組みはあっていいと思いますが、これは趣味利用の立場としては、必要とするスキルが高くなりすぎると障害でしかないので、よく検討はして欲しいです。個人的には業務利用は免許が必要なくらいで良いと思ってます。

「政府施設への安全保障上の対応」

今回の事件で対策をすべきはむしろこちらです。

こちらでやるべきは、飛行禁止エリアの策定ですかね?

政府施設上空などの禁止エリアを決めて、そこを飛行してる場合は撃ち落としても文句は言えない。法律違反ということで逮捕の対象にする。

最後に

また夜が明けたら、新しい情報も入ってるでしょう。
ここで書いてることも間違ってるかもしれない。

とりあえず、事件当日に思ってたことを書き連ねてみました。

ただ、私はまだ観ぬ景色を、地上を歩いてるだけでは見えない絵を観るためにマルチコプターを飛ばしています。できるだけ、それを楽しめる環境を狭めるようなことはしないようにしたいなぁ・・・と考えています。