捨てられないアレら

ミームは残しておくよ

高い品質ではなくてユーザーニーズのニッチマッチが求められる

既に商品に対する品質の要求は完璧に近い高品質な高価値品が求められているのではなく、ニッチに・・・というよりは細かなユーザーニーズにマッチした、即応性のある商品に対する価値を重視する傾向に変わっていっている。
ただし、それが全てではなくて高品質なプロ的なモノを求める市場は残る。
だが、これ迄ほどに高品質のモノを全てのニーズの人に届けることは市場的に認められることは少なくなるだろう。

もともと音楽業界は、アマやセミプロたちの活動がさかんであり、プロとの境目も他業界ほどはっきりしていないところがある。「初音ミク」は、これが「歌」という領域でも生じうることを示した「もう1つの例」といっていいのではないか。

つまりコンテンツの「品質=価値」という原則は、「顔の見えない大多数の大衆に対し情報発信しコミュニケーションしリーチする必要がある」、という前提があって初めて成立する。

逆を言えば、パーソナルなコンテンツになればなるほど、品質というツールに頼る必要なしにユーザーを喚起できる。 運動会の動画とか、学際バンドの演奏などはその顕著な例だ。品質をともなわなくても仲間内では十分に受け入れられる。 

ゆえに、ネットや携帯電話等によって特定のコミュニティへのピンポイントなリーチが可能になればなるほど、「品質」の持つ、不特定多数にリーチさせる機能の必要性はなくなっていく。つまり品質という概念の価値が相対的に減少していく。こういう現象が、現在ネット上で徐々に起こり始めているのではないか?というのが僕の考え。